農業に対する熱い思いや、そこに至るまでの道のり、
これから、農業で生きたいと思う人たちへの、熱いメッセージを綴る!

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目次

@サラリーマンの宿命?会社の裏切り
Aストレスが消えていく
B過疎を逆手に取れ
C田舎で子どもを育てる    ふるさとの食べ物を求めて、生まれた地に帰る
D田舎で子どもを育てる    服を汚す子は心は汚れない
E田舎で子どもを育てる    山の自然をふるさととして感じる日
F農業ほど自信を持ってできる職業は無い
G田舎暮らしを夢見る人達へのメッセージ
H私は自然の恵みを活かした生活を続けたい
I農業をして暮らしたい人を募集します
J農業暮らし募集の詳細
★私は自然の恵みを活かした生活を続けたい
私の現在の生活では、とても自然の恵みを受けた生活とは言いがたい。しかし大都会のコンクリートのかたまりの中で、空調設備を整えた、とてもすがすがしいとはいえない、不自然な生活は絶対にしたくはない。
 夏の猛暑の昼下がりに、冷たい湧き水に浮かべたスイカやキュウリやトマトをほおばり、萱葺き屋根の下の茶の間でスヤスヤと昼寝をし、その後は熱いお茶を飲み、外仕事に出かける。
 冬は囲炉裏で火を焚き、囲炉裏の上には籠に入った魚の干物をぶら下げる。天井や柱はススだらけ、しかしこのススが家を長持ちさせる秘訣であった。暮れの大掃除に、ススだらけの柱を磨くと、ケヤキの赤い色にススの黒い色がバランス良く溶け込み、見事な色を出している。萱葺き屋根においても、2〜3ヶ月間雪に覆われていれば、腐ってしまう筈の萱が何年も持つのは、やはりこれも囲炉裏のお陰であり、上から冷たい雪で覆われ、下から囲炉裏の煙やススを充てていると、不思議なことに雨漏りひとつしないのである。
 しかしこのような光景はずいぶん昔のことであり、現在は不便な場所を離れて、私が30歳の時に駅に近い住宅地に、借金をして家を構えた。当時は若くもあり、勤め先の仕事を優先していた為に、できるだけ交通の便が良く、人を招いても恥ずかしくない家が私の夢であり、その夢が借金という条件と引き換えに、簡単にクリアしてしまった。
 その10年後には、私の考え方が100%ひっくり返っていた。
 
 
せめてもの救いは、昔住んでいた家が昔の場所にそのまま残してあることだ。
 昭和42年に、父が建て替えた家で、萱葺きの家ではないが、今でも父は冬を除いて毎日その家に通っている。よほど古い家が名残惜しいと見え、そちらの方がのんびりできるらしい。
 今私達家族が住んでいる家は、子供達にとっては学校に近く、買い物も近く、友達も近所にたくさんいて、昔の家に戻るなどと言えば、当然子供達からブーイングの嵐が飛ぶであろう。
 しかし正直なところ、この家にはそれ程の未練は感じない。いつかは私一人でも良いから、昔住んでいた家で自然の恵みを受けた生活がしたい。

能生の冬景色

 とは言っても私もやはり20世紀の後半生まれの人間である。20世紀前半の日本は、戦争に明け暮れて過ごした50年だとすると、後半は高度成長を作り上げた50年であった。私は高度社会の恩恵をも授かりながら育っている。
 どちらかと言うと、自然と文化をバランス良く保った環境の生活が望ましい。
 農業には不要と思われていたパソコンの活用、テレビでニュースを見れば、音楽も聴きたい。冷蔵庫でほどよく冷えたビールは最高においしい。少々の移動も車を利用するし、効率の良い農機具も発売されれば欲しくなる。時には飛行機に乗って海外旅行にも行く。

 
しかし私は、コンクリートの中では心が癒されない。コンビニやスーパーマーケットで買った、温めるだけの食品では満足できない。昔の生活ではゴミの中に、ダイオキシンの元となるゴミなどなかった。
 私はできるだけ自分の手で作物を作り、自然の中で山菜やきのこを採り、病院や薬局の薬ばかりに頼らず、山の中の薬草で病気や怪我を治して、今後は生きていきたい。
 
 そのためには、今も健在である父と母から、伝授しなければならない事がたくさん残っている。

 
そして、できる限り多くの人たちに自然の素晴らしさを伝えて行きたい。伝える方法には、やはりパソコンが優一の手段であり、決して自然だけを求めるのでは無い。
 終戦を知らずに、ルパング島のジャングルで、20年以上も一人で暮らしていた、小野田寛朗さんほど、完璧に自然を相手にした生き方はできないが、少しでも見習いたい。
新潟県糸魚川市能生3341-41
こめこめ農場 丸山俊夫

fax 025-561-4024

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